Blaugust Day10:書き出しと推敲
書き出しで悩んだことは、ほとんど無い。書きたいテーマがあり、書くトーンが決まっていれば、頭の中で暮らしている吟遊詩人がひとりでに語り出すからそれをそのまま書き写せばいい。
数段落書いたあと、読み返してみて、この書き出しでは不親切だと感じたときはもう少し気の利いたものをつけ足すこともあるが、大抵はそのままだ。
そのあとも、語りたいものを語りたいように、思いつくがままに書き進める。たまに引き返して音読してみて、リズムが悪ければ書き直す。引っかかりがなければそのまま続きを書く。書いて、少し戻って読んでみて、また書き始める。その繰り返しだ。
だから、完結してから推敲をすることはほとんどない。書くことと推敲は常に交互に行われているからだ。
私の場合、書き出しよりも中盤で詰まることが多い。スタート地点とゴール地点は書こうと思った瞬間、既に決まっている。だが、どこを経由するかは、わりと手探りだ。
だが、それで困ったことはない。むしろ、その手探りの連続こそを好ましく思っている節がある。暗闇に手を伸ばし、壁や床を見つけて、家具の輪郭を確かめ、そうしているとたまに思いがけないお宝が見つかることがあるのだ。
最後にドアを開けたとき、その文章は完成して日の目を見る。そうすると、探り当てたお宝が光を浴びてきらきらと輝くのだ。
ひとつ困り事があるとすれば、それはパソコンの前に座ってエディタを開くという行為がむずかしいこと、これだけである。たとえ座れたとしても、ブラウザを開いたり、数字が増えていくだけのゲームを眺めているうちに、エディタを開くことを忘れてしまうか嫌になってしまう。どうにかならないものか。
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