無題1

 最近、上手く眠れない。細切れの睡眠になってしまう。とくに夢を見ることもないのでつまらない。
 布団に包まれると安心する一方で、布団の中で不安から煩悶していたときのことも思い出す。あの頃はとにかく全てが不安でたまらなかった。自分の欠点と失敗する予想ばかりが脳内で渦巻いて、オーバーヒート寸前だった。このままでは狂ってしまう、あるいは既に狂っているのかもしれない、と思いながら病院の予約を取ったのを覚えている。
 精神薬を飲み始めた直後は、その不安がすっと消えて、残されたのは虚ろな感覚だった。このまま何も考えられなくなったらどうしよう、と思って日記を書き始めたように思う。
 それからは、億劫さと戦うことになった。今も、程度は変わったが、そうである。とにかく何もする気になれない。飯を食べることすら面倒だった。この頃(もう少し前からかもしれない)、体重が五キロ減ったと記憶している。今は二キロ増えた。