疑念

 朝はいつも通りに目が覚めたのだが、二度寝を満喫してしまい、結局課題は後回しになってしまった。そういう人生。
 久しぶりに友に会った。変わらず元気そうでよかった。
 現在、鬱病の治療をしているが、憂鬱さはどこかへと消えて実に穏やかに過ごしている。不安は少しだけあるが、それでも少しなので耐えることができる。
 ふと思う。こんなに幸せでいいのだろうか。こんなに平穏でいいのだろうか。私は苦しむべきではないのか。楽観的で、ぬくぬくと生きて、そんな在り方でいいのだろうか。私にとっては、憂鬱であることが正常だったから、今が異常に思えてならない。何かを、誰かを裏切っている気がする。このまま平穏で在り続けてはならないように思えて仕方がない。苦しみが無いことへの苦しみ。不安がないことへの不安。早く憂鬱さを取り戻したいとさえ思う。そうすればいつも通りだから。